日本赤十字北海道看護大学

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お知らせ

平成29年度市民公開講座を開催しました。

平成29年10月4日、11日、18日の3回にわたり、「災育から紐とく地域の安全」をメインテーマに市民公開講座を本学で開催しました。
第1回目は「災害現場から紐とく災育」をテーマに、災害現場を知り、災害へのイメージを持つために、まず、災害の種類や災害サイクル、阪神・淡路大震災以後の災害医療・看護活動の大転換、東日本大震災からの教訓について説明しました。さらに、講演者の東日本大震災や熊本地震での救護活動の経験から避難所での不満やストレスといった問題に伴い、避難所の運営体制や過去の教訓を生かした街づくり、「稲むらの火」からの教訓について説明しました。
第2回目は「高齢者を支える災育」をテーマに、高齢者に特化した災育として、まず、加齢に伴う体の変化から高齢者を支える理由を説明し、日本赤十字社の災害時高齢者生活支援講習ハンドブックを利用して、災害時に高齢者が受ける心や体への影響とその対応や高齢者に接するときの心遣いなどについて説明しました。その後、新聞紙を使用したペーパーバックの作成、毛布を1枚利用してガウン作成などを行いました。
第3回目は「冬を迎える災育」をテーマに、まず、災育と災害を考える上で大切なこと、熊本地震を踏まえてエコノミークラス症候群対策について説明しました。また、冬期の災害について、積雪寒冷地停電の問題点や低体温症の対策、自宅に確保しておきたいもの、避難所に持ち込みたい物品などを説明しました。さらに、暴風雪と車として、車内での対処で注意することや常備したいもの、車中泊の利点と注意点について説明しました。最後に、災害食の推進、正しい情報をつかむ方法、自助・共助・公助の関係について説明し終了しました。
今回の市民公開講座は一般市民を含む講座全体で193名の方が受講されました。「災育」とは、災害に関する知識と行動力を身につけ、いつ災害が起きても対応できる能力を育てる教育です。受講者の皆様には、災害に備える良い機会になれば幸いです。