メキシコに端を発したブタインフルエンザの発生について、WHOは、「国際的にも懸念される公衆の保健上の緊急事態」であると位置付けました。また、厚生労働省は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に規定する「新型インフルエンザ等感染症」の発生を宣言しました。このことから、本学においては、新型インフルエンザ学内対策本部(本部長:学長)を設置し、対応することとしました。
当面の対応として、感染をどのように予防するか、感染が疑われるときにはどのように行動するか、流行に備えて何をすべきか について説明します。 |
1.感染の予防 |
予防のポイントは、「予防接種」「手洗い・うがいの励行」「咳エチケット」の3つです。 |
1)流行前のワクチン接種 |
インフルエンザワクチンは、罹患した場合の重症化防止に有効です。 |
2)外出後の手洗い、含嗽 |
含嗽や手洗いは咽頭粘膜や手指など身体に付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、感染予防の基本です。 |
3)適度な湿度の保持 |
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります(特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、十分な湿度(50-60%)を保つことも効果的です)。 |
4)十分な休養とバランスのとれた栄養摂取 |
身体の抵抗力を高めるために十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。 |
5)人混みや繁華街への外出を控え、やむを得ず外出する際のマスク着用 |
インフルエンザが流行してきたら、人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出をして人混みに入る可能性がある場合には、ある程度の飛沫等は捕捉されるため、不織布(ふしょくふ)製マスクを着用することは一つの防御策と考えられます。ただし、人混みに入る時間は極力短時間にしましょう。 |
6)「咳エチケット」 |
マスクの着用や人混みにおいて咳をする際には、以下のことに注意しましょう。 |
○ | 咳・くしゃみが出たら、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。マスクをもっていない場合は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけて1m以上離れましょう。 | ○ | 鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨てましょう。 | ○ | 咳をしている人にマスクの着用をお願いしましょう。 |
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※ | 咳エチケット用のマスクは、薬局やコンビニエンスストア等で市販されている不織布(ふしょくふ)製マスクの使用が推奨されています。N95マスク等のより密閉性の高いマスクは適していません。 | ※ | 一方、マスクを着用しているからといって、ウイルスの吸入を完全に予防できるわけではありません。 | ※ | マスクの装着は説明書をよく読んで、正しく着用しましょう。 |
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2.感染が疑われるとき |
1)インフルエンザ流行時に発熱した場合 |
自分のからだを守り、他の人にうつさないために、以下のことを守ってください。 |
○ | 具合が悪ければ早めに医療機関を受診しましょう。 | ○ | インフルエンザの迅速診断は一般的に発症後24時間以降に可能となります。 全身状態が悪化していなければ自宅で1日程度様子をみることをお勧めします。 | ○ | 安静にして休養をとりましょう。 | ○ | 水分を補給しましょう。 | ○ | 咳やくしゃみなどの症状があるときは、まわりの人にうつさないために、不織布(ふしょくふ)製マスクを着用しましょう。 | ○ | 人ごみや繁華街への外出を極力避け無理して登校しないでください。 | ○ | 咳エチケットを守りましょう。 |
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2)インフルエンザと診断された場合 |
○ | 医師の指示にしたがって行動してください。 | ○ | 解熱後2日までは自宅待機としてください。 | ○ | 2日間発熱がないことを確認してから登校しましょう。 タミフルを内服した場合あるいはリレンザを吸入した場合には、解熱後さらに3-4日おいてから登校してください。 医師の指示を受けてください。 |
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3)新型インフルエンザ流行時に発熱した場合 |
○ | 感染を広げる可能性がありますので自宅待機とし、学校医、教員あるいは学生支援課に連絡してください。その上で学校医の指示を受けて行動していただきます。 |
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4)授業中に発熱した場合 |
○ | すぐに自宅に帰って安静にするとともに、教員あるいは学生支援課にご連絡ください。 |
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3.新型インフルエンザ流行に備えて |
1)備蓄が望ましい物品 |
以下の物品を備えましょう。 |
○ | 外出する機会が週2-3回あると想定して、不織布マスクを30枚程度 | ○ | 数日分のインスタント麺、レトルト食品、コーンフレーク、乾パンなどの保存食 | ○ | 解熱鎮痛剤 | ○ | 水枕などの冷却用具 |
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2)情報の周知 |
新型インフルエンザ流行時には大学が閉鎖される可能性があります。その際の連絡手段として電話、電子メール、あるいは大学HP掲示板などがあります。 |
○ | 看護大学メーリングリストに登録したアドレスや緊急連絡網に登録した電話番号が変更されたときは学生支援課に申告しましょう。 | ○ | 大学HPに作成してある携帯i-mode用緊急連絡ページを「お気に入り」に登録しておきましょう。 | ○ | 新しい情報が提供され、対策方法が変更されればその都度連絡します。 |
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Ver.2 H21.04.30
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